狭畦用中耕ロータリーカルチ 開発日記(始動)
2024年 現在、キュウホーは「新しいカルチ」を開発中です!
弊社の製品といえば、動力を使用しない牽引式の中耕機(代表的な製品では、S4カルチ、L4カルチ)でした。粘土質圃場や雑草の多い圃場では牽引式中耕機では除草能力が劣る場合がありました。。。。
今回、新たに開発しているのは「PTO回転によるロータリーカルチ」です。ロータリーカルチは従来からある商品ですが、何が新しい?カルチなのかを紹介していきます。
目次[非表示]
- 1. なぜロータリーカルチなのか
- 2.キュウホーらしい、ロータリカルチ
- 3.トラクター用狭畦用ロータリーカルチ
- 3.1.↓開発の基本構想
- 3.2.↓需要・競合について
- 4.2024年1月の状況報告
- 4.1.現状スペック まとめ
- 4.2.耕うん幅 問題の対策
- 5.皆様の意見を広く募集
なぜロータリーカルチなのか
ロータリカルチであれば粘土質圃場でも、回転により砕く能力がある事と、雑草がある程度あっても強制的に除去可能な事から、いままで苦手だった圃場の土質と雑草をロータリーカルチで解消する思いで開発を行うことが決定しました。
まさにパワープレー!
キュウホーらしい、ロータリカルチ
キュウホーらしい とは・・・
弊社商品の多くが、売れても台数が数十台という商品構成が多く、数百台も売れている商品は僅かしかありません。
新商品開発のたびに社内でも議論となる「いったい何台 売れるのか?」は、新しい商品が生み出されない要因の1つですが、キュウホーでは少ロットでも自社工場で製造する強みと、変わった・珍しい・ニッチな商品と評価して頂く事がキュウホーらしい特徴なので、今回はロータリーカルチを開発する理由となりました。
ですが、皆さんが言葉から想像するロータリーカルチは、すでに大手メーカーより発売されていますので、同じ仕様の商品は開発しません。
キュウホーでは「狭畦専用 ロータリーカルチ」を開発していきます。
トラクター用狭畦用ロータリーカルチ
実は条間が狭い作物のロータリーカルチは、歩行型に限定されており乗用型のカルチは無いのが現状です。近年、栽培面積が増えてきているなかで歩行型の中耕作業では作業効率的に限界だという声が、、、、。
開発で重視している事
・条間20㎝~45㎝まで使用可能
・1~6条植えまで対応出来る中耕機
・13PS(馬力)から使用可能(条数による)
できるだけ多くの使用者が上記に当てはまればよいのですが、製品の構造や作物の状況により対応出来る条件が大きくかわってしまう場合があります。
↓開発の基本構想
↓需要・競合について
2024年1月の状況報告
2023年に試作機が完成し、1年の試作期間が終えました。
他社製品のロータリーカルチと同じく、チェーンによる駆動で爪が回転する仕組みとなります。
耕うん幅の問題について
ケースカバーを含めると幅が16㎝もあり、条間20㎝仕様だと作物までの距離が左右とも2㎝しか空いてないため、運用が絶望的です。
条間は広ければ広いほど使用可能となり、条間27㎝以上であれば使用が可能でした。
条間27㎝以上の作物となると需要が限られ、中耕除草のために植え付け幅を27cmに変える仕様に変えるか、玉ねぎ(北海道限定)、人参、ほうれん草(加工用)、大豆・小豆(狭畦用のみ)と限定的な用途の使用に留まってしまう可能性が出てきました。
現状スペック まとめ
・対応条間 20㎝~45㎝まで可能(20cmは、カバーを外す)
・爪幅は最小で10㎝幅まで可能だが、カバーを付けると幅16㎝となり条間20㎝の作物は厳しい
・5条(4条植え)までは16PS以上で使用可、20PS以上であれば7条(6条植え)まで対応
※フロントウェイトが必要
条間27cm以上の作物であれば、中耕除草に十分ではあるが・・・
耕うん幅 問題の対策
チェーンケースを小型化する改良・方向は行き詰まり、新たな試作機としてパワーハロー型を試作します。
現状は縦回転ですが、パワーハローは横回転で爪を動かすことが可能で、若干ですが爪幅を最小8㎝にする事が可能となります。カバー幅も10㎝程度の幅に収まる予定なので、条間20㎝でも使用できるよう試作機を製作する予定です。
2024年の春~夏に試作機を投入する予定です。
皆様の意見を広く募集
「狭畦専用 ロータリーカルチ」は、試作段階から開発経緯・経過を公開する事にしてみました。限定的な試験と少数人からのヒアリングだけでは、結果として満足頂けない商品で開発が止まる事が多々あります。
ぜひ、アイデア、思い等がありましたら、お気軽にメールやお電話を頂ければと思います。ただし、キュウホー開発人員が少数のため、すべての思いが形になるかは、わかりませんのでご了承下さいませ~
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